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脂漏性(しろうせい)湿疹とは
脂漏性湿疹(脂漏性皮膚炎)は、脂漏部位に生ずる赤みと落屑(剥離した角質が皮膚表面に蓄積しはがれ落ちること)を主体とする発疹です。
主に前胸および背中の正中部の毛穴に丘疹と油脂性の落屑のあるタイプと乳児の顔面〜頭部にまだらに淡い茶褐色の脂漏性の落屑のあるタイプなどがあります。後者が赤ちゃんでよく見受けられる「乳児脂漏性湿疹」です。尚かゆみは必ずしも伴いません。
原因は?
病因として皮膚分泌機能異常の他、脂質代謝・ビタミン B2、B6などの関与、発汗・pH の影響、さらに細菌・真菌(カビの仲間の総称)感染の意義が論じられています。
「乳児脂漏性湿疹」は、生後1-2ヶ月頃の赤ちゃんの主に顔面〜頭部にできる湿疹です。軽度ならばカサカサしたフケの様の皮疹ですが、中等度以上では厚く薄い茶褐色の脂漏性のカサブタ様の皮疹になります。
ヘルメット治療との関係は?
ヘルメットご使用の際には、脂漏性湿疹が特に頭部の大泉門(4枚の頭蓋骨の合わさりの大きな前頭部の隙間)を中心に見られやすい傾向から保護者の方々はヘルメットとの関係に心配され当社にご相談されることも少なくありません。実は乳児脂漏性湿疹は日本人に多く見られます。大泉門は大変柔らかいため同部位を洗う際に怖くなり、しっかり洗えないことが要因の一つと考えます。
産まれたばかりの赤ちゃんはお母さんのホルモンの影響で皮脂の量が多く、新陳代謝が活発ですので、乳児脂漏性湿疹はヘルメット着用してもしなくてもすべての赤ちゃんに発症する可能性があります。決してヘルメット装着が大きな要因ではないのでご安心下さい。
治療法はある?
治療に関してですが、軽い場合には、「入浴前にベビーオイルや大人用のリンスを塗布」し、入浴時に「乳幼児用シャンプーでの洗髪」で改善します。
一見するとフケかと思い、タオルやウェットティッシュでゴシゴシ拭きそうになりますが、むやみに擦りとらないで下さい。むやみ取ろうとすると出血してしまいます。
広いカサブタ状である場合は、短期間のステロイドローション等で改善出来ますので、早めにかかりつけの小児科医にご相談されると良いでしょう。
AHSJapanのスターバンドヘルメットは内層の加工が可能なアクティブタイプのヘルメットです。ヘルメットによる肌トラブルで心配の際には先ずは当社にご相談ください。影響を取り除くように該当箇所の部分的な調整を行いますが、並行してかかりつけ小児科医にもご相談をされて下さい。
定期的なフォローアップでのご不安事は一緒に解決していきましょう!
かただ小児科クリニック 院長 医学博士
【経歴】
慶応義塾大学病院小児科で初期研修後同大学勤務・東京都立清瀬小児病院(小児循環器・小児麻酔:現東京都立小児総合医療センター)・他慶應小児科関連病院勤務
【講師・委員】
獨協医科大学越谷病院小児科講師・埼玉県立大学看護学科非常勤講師・チャイルドシート検討会委員(日本小児保健協会)ほか歴任
【学会等】
日本小児科学会・日本渡航学会(認定医)・日本小児東洋医学会、日本小児心身症医学会会員ほか
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